ヴィパッサナー瞑想
ヴィパッサナー瞑想とは?
ヴィパッサナー瞑想は知恵の瞑想です。
知恵とは物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力をいいます(by辞書)
物事をありのままに把握するためには?
見ること、観察すること。
これがヴィパッサナー瞑想の主たる作業になります。
どうやって観察するのか?
五感を使って観察します。
1、見る
2、聞く
3、嗅ぐ
4、味わう
5、触れる
ヴィパッサナー瞑想の観察対象
・言葉
・動作
・体調
・筋肉の緊張具合
・呼吸の速さ
・心の状態
・頭で何を考えているか
など
五感を使って観察したことを自分にフィードバックする
ヴィパッサナー瞑想で得られる真実は言葉の領域を超越したところにあるそうです。
ただ、とりあえずは感じていることを言葉にして自分にフィードバックしてみましょう。
知覚した物事を認識し言葉で自分に報告するのです。
呼吸を観察するヴィパッサナー瞑想
目をつむって呼吸を観察してみましょう。
「あー、入ってきた」「お、出てった」
その繰り返し。
単純すぎますが、呼吸の観察は大切です。
またヴィパッサナー瞑想の最初の一歩には丁度いいと思います。
他の瞑想同様、浮かんでくる雑念は相手にしないようにします。
虫歯が痛い!
例えば痛覚も、ヴィパッサナー瞑想の観察対象になります。
「痛みがある…痛みがある…」と観察するそうです。
痛くないという誤魔化しはしません。
痛みは痛みとして正確に認識します。
また、ヴィパッサナー瞑想の観察中は余計なことも考えません。
「イタタ…、そろそろ歯医者さんに行かないと。」
「まずは予約か。あー、仕事(学校)休まなきゃ。」
「治療費いくらだろう?」
「面倒だな。」
「行くのやめようかな。」
「いやいや、行かなきゃもっと酷くなっちゃう。」
「虫歯の痛み」から多くを連想できますが、その雑念が痛みを大きくしています。
これでは病院への足取りも重くなりますよね(苦笑)
通院計画を立てることと痛みを観察することは別物なのです。
ヴィパッサナー瞑想は思い込みを消す瞑想とも言えます。
言葉1つを使い連想ゲームしてみましょう。
適当に思いつく言葉でいいです。
例えば、「勉強」という言葉を考えたとき、ネガティブな事ばかり連想したとします。
「つまらない」「不快」「わからない」「怒られる」「遊べない」などなど。
勉強は「単なる勉強」であって、不快という情報は後付けされたものです。
今までの人生経験で作られた認識を取り除けば「勉強をありのままに把握」できます。
そして思い込みを捨てることにより、勉強を楽しくできるかも。
快適に勉強し、知識を吸収する快感を覚えながら、先生に褒められ、遊びと両立できるかもしれません。
自分にとって良い変化を起こすためには、心の中を把握することが大事なのです。
他にも、いろんな言葉を使って心の中を観察してみましょう。
心の底で、どんなイメージを持っているか?を見ることが成功への第一歩なのです。
≫あわせてセドナメソッドに挑戦すると理解が深まると思います。
行動を観察する動的なヴィパッサナー瞑想。
呼吸、自分の考え方を観察するだけでなく、ヴィパッサナー瞑想は動的にも使えます。
例えば、生活の中で掃除機をかける動作。
「プラグをコンセントに挿して、スイッチオン!」
「隅っこからギューンギューン」
「テーブルを動かして…」
という具合に言葉にしながら動的に観察するんです。
(このヴィパッサナー瞑想の生活への応用は、
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老 A・スマナサーラさんの本に載っています)
他には、ウォーキング中でもヴィパッサナー瞑想できます。
歩く動作に合わせて「1、2…1、2…」とリズムをとります。
リズムが乱れた、息が上がってる、水分補給が必要など、見えることがたくさんあります。
動的なヴィパッサナー瞑想はスポーツトレーニグにも使われています。
思い込みから脱出するため、フォームを安定させるためなど、利用法は色々あります。
とにかく自分の動作、相手の動き、メンタルを観察してみましょう。
今、この瞬間に集中することは、分野に関係なく大切なことなようです。